先日、最高裁で
「性風俗事業者への持続化給付金除外」
に関する判決が下されました。
結果は、「合憲」。
つまり、風俗業に従事する人々が、
コロナ禍で他業種と同じく営業制限を
受けたにもかかわらず、
給付の対象から外されるのは、
国の判断として合理的だとされたのです。

ただ一人、宮川裁判官だけは、
反対意見を述べました。

「業種によって取り扱いを変えるべきではなく、
社会的劣位に置かれる評価の固定化に
つながる恐れがある」

現在の社会構造や
“義務と権利のバランス”を踏まえた上で、
慎重に発言された言葉だったのかなと、
個人的には感じています。

僕は、女風セラピストという仕事に
やりがいと誇りを持っています。
“癒す”とか“気持ちよさ”って、
ただのサービスではなく、
その人が「ちゃんと大切にされている」と
思える時間をつくることだと思っています。

もちろん、サクっとライトに
ご利用される方もいらっしゃいますが、
でも、実際にいただく感想の中には、

「初めて、自分を“ちゃんと大切にしてもらえた”」
「否定もされないし、気持ちよくなることを
許してもらえた」
「なんだか、涙が出そうになった」

そんな言葉があるからこそ、
僕はこの仕事を続けられています。

“尊厳を害する仕事”って、誰が決めるんだろう。
働き方のすべてが、誰かを傷つけたり、
踏みにじったりしているわけじゃない。
むしろ僕は、ひとりの人として、
大切に接しているのです。

だから僕は、お客様にも、そして自分にも、
「最低限のマナーと敬意を持って向き合うこと」
それが、“尊厳を守る”ということだと
考えています。

今回のニュースに対して、
さまざまな立場や考え方があると思います。
でも、楽しい時間がより良い循環を生み出し、
それが社会全体を少しでも温かくする
きっかけのひとつになれば――
そんな願いを込めて、
僕はこの仕事に向き合っています。

＊ 広臣 - HIROOMI - ＊