新潟秘密基地物語
第一章：出会いと戸惑い
第6話

― 初めて心がほどけた瞬間 ―

「最近、ちゃんと眠れていますか？」

その日、彼のその一言に、
私は思わず返事ができなくなった。
いつものように優しい笑顔で立っているのに、
その瞳の奥には
“気づいてくれている”温度があった。

私はうなずくことも笑うこともできず、
ただ俯いてしまった。
眠れていないことも、
気持ちが疲れていたことも、
誰にも言えずにいたのに。

どうして、彼にはわかってしまうのだろう。

⸻

ベッドに横になった瞬間、
部屋の照明が落とされ、
静かな音楽が流れ始めた。
彼の手がそっと背中に触れる。
その温かさが、どこか胸の奥にまで届いてくる。

「呼吸が浅くなっていますよ。
ゆっくりで大丈夫です」

その声に合わせるように深く息を吸うと、
今まで張り詰めていた心が、
少しだけゆるむのを感じた。

⸻

オイルを流すような穏やかな手の動き。
ゆっくり、丁寧に、
まるで私のペースに合わせてくれるようなリズム。

「無理しすぎていませんか？」

その問いかけに、心臓がきゅっと縮まった。
誰にも言えない言葉なのに、
彼に触れられるたび、胸の奥の
“隠していた部分”が浮かび上がってしまう。

涙が溢れそうになり、思わず目をぎゅっと閉じた。

その瞬間――
彼の手が、ふわっと優しく肩を包み込んだ。

驚くほど優しいタッチ。
慰めるでも、止めるでもない。
ただ、寄り添う手。

その一瞬で、
心の底に押し込めていた
感情が全部ほどけてしまった。

涙がこぼれたのを、彼は気づいたはずだ。
でも、何も言わず、
ただそっと背中を温め続けてくれた。

言葉よりも、何よりも、
その沈黙がいちばん優しかった。

⸻

涙が落ち着いた頃、
彼が少しだけ声を落として言った。

「泣いていいんですよ。
ここでは強がらなくて大丈夫ですから」

その言葉が、胸の奥にまっすぐ届いた。
誰かにこんな風に
“許される”感覚を、私はずっと忘れていた。

私は小さく笑って「ありがとう」と呟いた。
その声は震えていたけれど、どこか軽かった。

⸻

施術が終わると、
彼はいつもより少し長めに私を見つめた。

「またしんどくなったら、
いつでも来てください」

その声音は優しさと少しの
哀しみが混ざっていて、
だけど確かに、
“私を気にかけている”温度だった。

胸がじんと熱くなる。

ただのセラピストとお客様――
そのはずなのに、
ふとした瞬間に互いの心が触れ合う。

その夜、私は初めて知った。

人は、触れられることで
心までほどけることがあるのだと。
そして、彼がくれる“癒し”は、
表面だけではないのだと。

⸻

その夜、心がほどけた音がした

雨でも、晴れでもない、静かな夜。
彼の手の温もりに包まれながら、
私は初めて“自分を許せた”気がした。

ここはただの癒しの場所じゃない。
心が迷ったときに戻ってこれる――
私だけの秘密基地。

⸻

次回予告：
第7話
『笑顔を取り戻す夜』

新潟秘密基地【公式】
X（旧Twitter）
新アカウント開設のお知らせ

平素より新潟秘密基地をご利用いただき、
誠にありがとうございます。

ご報告いたしました通り、
新潟秘密基地公式アカウントが
X運営側の規制強化により凍結となっておりましたが、
このたび 新たな公式アカウントが開設 されました。

新アカウント
https://x.com/niigata_kichi
※フォロー・通知オンを
していただけると励みになります。

今後はこちらの新アカウントにて、
最新情報・最新ショットをお届けします。

ご不便をおかけしましたが、
これからも新潟秘密基地を
よろしくお願いいたします。

新潟秘密基地物語
第一章：出会いと戸惑い
第5話

― 雨の日に訪れた秘密基地 ―

その日の新潟は、朝からずっと雨だった。
細かい雨が絶え間なく降り続き、
街全体が少し暗く沈んで見える。

予定していたことが全部うまくいかなくて、
心の中まで雨が染み込んだような気分だった。

気づけば私は、スマホの画面を見つめていた。
「新潟秘密基地」
その名前を見るだけで、胸の奥が少し温かくなる。

“行こうか、やめようか”
迷っている指先は、
やがてそっと予約ボタンを押した。
雨の日に外へ出るのは億劫なのに、
どうしてか今日は彼に会いたかった。
私とした事が慌ててホテルに向かった為、
傘を忘れ、びしょ濡れに…
⸻

到着後間も無くホテルの扉をノックする音
開けた瞬間、柔らかい声が返ってきた。

「お疲れさまです。雨の中、大変でしたよね」

扉が開いた瞬間、ふわっと温かい空気が頬を撫でた。
そして、あの安心できる笑顔。
その一瞬だけで、
今日の重さの半分くらいが消えたように感じた。

雨に濡れた私に、彼がさりげなくタオルを差し出す。
「濡れたままだと風邪ひいちゃいますよ」
優しい声と仕草に、胸の奥がじんとする。

⸻

施術が始まる。
雨音が静かに響く部屋で、
彼の手のひらがゆっくりと背中をなぞる。
オイルの温かさがじんわりと広がり、
固まっていた気持ちがほどけていくようだった。

「今日は、少し疲れてますね」

そう言われた瞬間、堪えていたものが溢れそうになる。
彼の声は、まるで本音を見透かしているみたいだった。

「…仕事で、ちょっとうまくいかなくて」
自分でも驚くくらい、素直に言葉が出てきた。

彼は手を止めず、落ち着いた声で静かに言う。
「頑張っている人ほど、
雨の日は心まで濡れちゃうんです。
でも、ここでは何もしなくていいですよ。
ゆっくり休んでください」

その言葉が、雨の音よりも優しく胸に落ちた。

⸻

施術中、ふと目を開けると、彼と視線が合った。
近い距離で見つめられ、心臓がドキッと跳ねる。
けれど、不思議と嫌じゃない。
むしろ、その視線に包まれていたくなる。

彼も少しだけ息を呑んだように見えた。
すぐに優しい微笑みに戻ったけれど、
その一瞬の“揺れ”を私は見逃さなかった。

プロとしての距離を保ちつつ、
それでも消しきれない感情――
雨の日だからこそ、
そんな微妙な温度がより鮮明に感じられた。

⸻

施術が終わると、心も体も驚くほど軽くなっていた。
「帰り、気をつけてくださいね。
雨、もう少し続きそうなので」
彼は窓の外を見ながらそう言う。

部屋を出る時に、彼がそっと私に傘を差し出した。
「良かったら使ってください。
返すのは、また今度でいいので」

その言葉に、胸がきゅっと締め付けられた。
優しさ以上の“何か”が滲んでいて、思わず目が熱くなる。

「ありがとう…ございます」
声が震えた。

彼は少し照れたように笑って答える。
「また、お待ちしてます」

その笑顔は、雨上がりの光のように柔らかかった。

⸻

雨の日に訪れた秘密基地

それは、
“疲れた心が静かに息を吹き返す夜”だった。

そして私は気づいた。
ここはただの癒しの場所じゃない。
雨の日でも、晴れの日でも――
戻ってきたくなる“私の居場所”なのだ。

⸻
次回予告：
第6話–初めて心がほどけた瞬間』
彼女の心に触れる一言、
そして…ふたりの距離がまた少し近づく物語–

在籍セラピスト《YUKI》
X（旧Twitter）
新アカウント開設のお知らせ

平素より新潟秘密基地をご利用いただき、
誠にありがとうございます。

ご報告いたしました通り、
在籍セラピストYUKIの旧アカウントが
X運営側の規制強化により凍結となっておりましたが、
このたび 新たな公式アカウントが開設 されました。

新アカウント
https://x.com/yuki_555kichi
※フォロー・通知オンを
していただけると励みになります。

今後はこちらの新アカウントにて、
出勤情報・最新ショット
YUKIらしい日常のつぶやきをお届けします。

ご不便をおかけしましたが、
これからもYUKI、
そして新潟秘密基地を
よろしくお願いいたします。

新潟秘密基地公式
並びに
在籍セラピストYUKI

X（旧Twitter）アカウント凍結のお知らせ

平素より新潟秘密基地をご利用いただき、
誠にありがとうございます。
このたび、当店公式アカウント
在籍セラピスト YUKI のX
（旧Twitter）アカウントが、
運営側の規制強化に伴い
凍結 されてしまいました。

日頃より投稿を楽しみに
してくださっていた皆様には、
ご不便とご心配を
おかけし大変申し訳ございません。

現在、新アカウントの
準備を進めております。
開設次第、公式HPより
改めてご案内させていただきます。

引き続き、YUKIおよび新潟秘密基地を
よろしくお願い申し上げます。

2025/11/27